詩・物語

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詩・物語

誰も起きてはならぬ

夜しか知らなければ、夜とはなんなのかを理解することはないだろう。 明るい昼と比べられないのだから。 自分しかいないのであれば、自分とはなんなのかを理解することはないだろう。 だから今、私がなぜこんなことになったのか、私には知る由もない...
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自衛的注意喚起

いつも心地好くいたいだけなら ここより先には入らないでください 節度は距離感に似ているから でももし本当に理解したいなら その気を持って立ち入ってください 歓迎する気はあるのです   本当に関わろうとすれば 痛くも苦しくもつ...
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僕にとっては他でもない

今日という日はあまりにも 特別な日でありすぎるから 世界中いろいろな場所で 数えきれないほどのひとたちが 彼のことを想ってるけど それでも僕にとってはね 彼より他の誰よりも あなたが今日生まれたという そのことを祝いたいので...
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ときにはページをめくるよう

自分の人生と言ったって なにが起こるかはわからない 今日なにが起こったにせよ 明日のことは予測できない   だから楽しみにもしたいけど 怖くなるときもあるよね 自分の人生だからこそ 力が入りすぎてしまうよね   だからと...
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登々賭々人々

俺たちは誰でも家族に影響を受けている。 そしてそのなかでもいちばん原始的な、いちばん強烈なものが、名前だと思う。   二郎。 これは俺の父親の名前だ。けど、父親の上に兄はいない。生まれてすぐに亡くなった。自分の名前を呼ばれる間もない...
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G線上のありふれた対義語

車いすに乗っているということで不便なことはたくさんあるけれど、便利なことだって確かにある。そのひとつが、 「席がないということが起こり得ない」 ということだ。休みたくなったからと言って、座席を探す必要はない。座る場所なら、いつもここにあ...
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言いたいこと 言えること

言いたいことのすべてを言えるわけでもなく 言えることのすべてを言いたいわけでもない そんなことは言うまでもないにしろ 言いたいことのすべてを言えたからって 別に胸が空くわけでもない   ただ 言おうとすることがあるときに それ...
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もうはまだなり まだはもうなり

もうダメだと思ったときに まだ行けるよと言ってくれること まだ行けると思ったときに もう休んでと言ってくれること それにどれだけ救われることか   でもそれだって結局は あなたの言葉だということが なにより大切なわけで そ...
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ここは地獄か天国か

ここは地獄か天国か 天国ならばあなたを呼ぼう あなたはそこにこそふさわしい 僕のすべてのためらいは あなたを僕から遠ざける ためにあるものでは決してなく あなたを地獄から遠ざける ためにあるものだと言い切れる   けれどこ...
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傘が差せない

雨の日に傘がないことを なによりの大問題なんだと 言うひとがいたのも知ってるよ だけど僕の場合には 傘があっても差せないことが それ以上に問題なんだ   傘を差すことはできなくはない でも差せばこの場所を動く手がない もし...
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