僕がここに最初に

を公開したのが2016年の3月だから、もうそれから3年半以上経ったことになる。でもその間、僕は何度も書くことをやめては、また奮起してなにかを書いて、だけどしばらくするとまた書き始めて、でもまたやめて……を繰り返して、そしてまた今、こうやってなにかを書こうとしている。
ここからまたさらに書き続ける必要が、どこにあるんだろう?
書くことをやめる度に、僕は毎回、
「書くこと・伝えること」
の意味を自分に問いかけている。なんのために、僕は書こうとするのだろう?なんのために、誰が読んでるのかもわかんないところに、自分でもまとまりのついてないものを、書こうとするんだろう?ここからまたさらに書き続ける必要が、どこにあるんだろう?
そうやって考えた末に、僕は結局は、また書くことを選んできた。そしてその度に、
「どうしてまた書くことを選んだのか」
を、文章にまとめて公開したりもした。だからここにはそんな文章が、いくつも記録されている。
ざっと見ただけでも、こんなにだ。



それにもっと言えば、こんなわかりやすいものに限らず、


なんて言いながら、何度も何度も何度も、僕は自分と
「書くこと・伝えること」
の意味を自問自答してきた。そして、そうやって起き上がってみては、またいつしか挫折して、でも戻ってきて……を繰り返して、今僕はまたここにいるっていうわけだ。
なんか、書いてて
『HUNTER×HUNTER』の富樫さんみたいだな……
なんて思ったりもしたけど、でもはっきり言って、僕がここでなにかを書くことに、そんな御大層な意味なんてさらさらない。僕は、富樫さんほどの脚本力があるわけでも、画力があるわけでも、影響力があるわけでもない。ただ、書いてるだけだ。
だから別に、
戻ってきました!
とか言って、また休んでなんかを繰り返す必要なんてそもそもない。淡々と書いて、書きたくないなら書かないで、やめたいならやめればいい。なんでもかんでも公開すりゃあいいなんてもんでもない。そんなのを公開する意味なんて、ほんとは、ほとんどない。それは、わかってる。わかってるんだ。
でも僕は、挫折して諦めて投げ出しかけてまた戻ってきたときに、
「なんでわざわざ戻ってきたのか、戻ってきたいと思ったのか」
を、何度も何度も書いてる。それは結局、自分自身に伝えるためなんだ。自分自身に言い聴かせて、わかってもらうためなんだ。だからやっぱりこれは、まず第一に自分のためだとしか、言いようがないんだ。
「新大陸」はもう出てこないし、「完全な独創」も、きっとない
僕たちは人類という枠組みのなかで、知識や情報を共有している。そしてそれは過去から積み重ねられて、歴史として残っているものでもある。それになにより、今はもう
「超情報化社会」
なんだから、それこそインターネットの網の目は世界中を埋め尽くしている。そんな状況のなかで、僕たちは昔のような
新大陸の発見!
なんていうものはもう起きないってことを知っている。南極とか北極とかをはじめとして、いくつかの
「神秘が残る場所」
はあるとしたって、基本的に僕たちは、地球全体の地図をもう持ってしまっている。だから
無尽蔵にも思えるほどの資源が、突然見つかりました!環境問題はこれで解決です!
なんてものはないと知ってる。だから戦争が起きるし、領土問題はなくならない。それこそ地球の外に眼を向けるなら別として、地球のなかに、もう
「空き地」
なんてないからだ。
そしてそれは、こういう物理的・肉体的なことに限った話じゃなくて、
「精神的・思想的・情報的なこと」
についても、まったく同じように言えると、僕は思うんだ。
だって今や、誰でもが
「メディア」
を持てる時代だ。そんなときに、
完全独占!ここだけのスクープ!
なんてものがあるだろうか?
「私しか知らない情報」
なんてのがあり得ると思う?あったとして、それは何時間、何分そのひとだけのものにしておける?
それに、これはこういう「ニュース」なんてものよりずっと複雑なものにだって言える。たとえば今この社会において
私が初めて考え出したことです!
なんてことあると思う?どんな大きなことでもちいさなことでも、大胆そうなことでも地味なことでもさ、そんなものはだいたい、今までにどこかで誰かが既に思いついて、なんなら少し話し合ったりしてることだと思わない?
だからその意味で、もうこの世界に
「まったく新しい思想・完全な独創」
を生み出せるなんてのは、そもそも無理な考えだと、僕は思ってるんだ。
自分が踏み込んだ先には、もう誰かがいる。だからこそ、どこに行っても誰かとぶつかる可能性がある
だからそんななかで、なにかを具体的に創ったり実践したりしたらもちろんのこと、なにかを考えたり思ったりして、それを少し伝えようとしたり公開したりしたら、いつどこからでも、誰かに
そんなのはもう無理だってわかりきってるんだよ!
そんなことはもうずっと昔から試されて、それでうまく行かないからこんなことになってるんだよ!
俺の真似をするな!そんなの二番煎じ、ってかパクリじゃないか!
なんて言われる余地がある。
それでも、それでも自分の居場所は、自分で創らないといけない
でも、たとえこういうことをぜんぶ認めたうえでも、それでも自分の居場所は、自分で創らないといけない。誰かとぶつかっても怒られても怒鳴られたって、それでも自分のスペースは、どこかに見つけないといけない。だってそうしないと、生きていられないからだ。生きるのがあまりにも苦しすぎて、ますますおかしくなっちゃうからなんだ。
そしてこれは、僕がこないだ、もう言うまでもないほど話題になってる映画
『JOKER』(ジョーカー)
を観たことでなおさら強く感じたことだった。でも最初からこういうこと書こうと思って観てたわけじゃないから、細かいセリフはうろ覚えだ。
でも確かアーサーは、
俺はずっと、自分がほんとに生きているのか、ほんとに自分がここにいるのか、わからなかった
俺がしあわせだってことなんて、少しもなかった。だから人生は悲劇だと思ってたけど、それは喜劇だったんだな
みたいなことを言ってたと思う。
でもだからって、誰かを殺したり、怒りを煽ったり、燃やしたり壊したりしたって、ダメなんだ。もちろん、あれは映画だ。作品だ。でもそのなかにある
「あり得そうな可能性」
から、なにかを学んで活かさないとダメなんだ。そうじゃないと、本当に起こってしまうかもしれないから。だから、アーサーが本当にしあわせなのかどうかは、よく考えなきゃいけない。もしそれが本当の本当にしあわせなことだって言うなら、僕も真似したらいいのかもしれない。
だから、僕はここを創った。ここに僕の居場所がある
それに僕はどんなに過激な想像をしてみたって、ひとを殺せはしないと思う。だからって、自分を殺すこともできない。僕は、他殺に近づいたことはないけど、自殺になら何度も近づいたときがある。っていうか、わりとよくそういう気持ちになるとも言える。
でもやっぱり、自殺もしちゃダメなんだ。僕自身が、そういう確信を持ってしまってる。だから、もうごまかしようもない。それならもう、生きる以外にない。だから、居場所を創るしかない。
だから、たとえ二番煎じと思われても、ときどきどこかの誰かと少しくらいぶつかったって、やるしかないんだ。そして実際、僕にはここがある。僕の居場所は、もうここにあるんだ。
でもきっとこれからも、僕は何度もここから離れたり、諦めかけたり、すべてが無意味に思えたりすることになると思う。今までもそうだったから、これからの自分にも、そんな無理な期待はしない。今日書いたからってまた明日も書くとか、毎週書くとか、毎月書くとかも言えない。それでもきっと、僕は最終的には、またこうやってなにかを書こうとするんだと思う。伝えてみようとするんだと思う。究極ここがなんかの事情で潰れても、またどこかに自分の居場所を創りなおして、またそこからなにかを伝えようとするんだと思う。あなたと、話そうとするんだと思う。そうやって、生きていこうとするんだと、そう思うんだ。
こんな僕に付き合ってくださって、ありがとうございます
だからそんな僕は実のところすごく好き勝手にやらせてもらってるんだけど、こんな僕に付き合ってくださっているあなたには、ありがたいと言うしかないです。本当に、ありがとうございます。
僕は今みたいにこうやって新しい文章を書くときかコメントを返すときにしかここに来ないから、こないだ

を上げる前は数か月空けてたわけなんだけど、そのとき久しぶりに見てみたら、こんないついるのかいないのかもわからない、エンタメ性も最新情報もなにもないここが、1日50回くらい誰かの目に触れてたことがわかって、ほんとにびっくりした。そしてもちろん、すごく嬉しかった。
ほんとにうまく言えないのが歯がゆくてしかたないんだけど、本当に、本当に、ありがとうございます。僕もいつも、あなたのことを考えています。僕なりにではありますが、あなたのことを、ずっと気にかけています。だからこれからも、いつでも遊びに来てくださいね。たいしたものは見つからないかもしれませんが、カギはかかっていませんし、コメント欄もメールアドレスもいつも生きているので、声をかけていただければ、僕でよければ、必ずなにかお返事は返します。だからどうか、あなたも生きていてください。僕も、まだ生きています。生きていきます。これからも、どうぞよろしくお願いします。

コメントをどうぞ
まったくだ。
お帰り。
twinhorseさん、こんにちは。
はい、ただいま帰りました。
いつもここにいてくださって、本当に、ありがとうございます。
お久しぶり。
またお会いできて嬉しいです。
寒くなって来ましたね。
体調を崩さないように、2人で元気に生きていきましょう。
仰木さん、こんにちは。
お久しぶりです。僕もまたお会いできて嬉しいです。
寒いですね〜。暖房入れようか迷うことも多いですが、迷ったら弱くでも入れるようにしています。
仰木さんもお元気でいてくださいね。
これからも、どうぞよろしくお願いします。