注釈付きの講評

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たくさんの食べものとビール

きっとあんたは200億年

いや2兆年経ったとしても

そんなふうにちいさなことで

いろいろ考え込んで悩んで

そうやって生きていくんでしょうね

 

こいつの言葉の遣いかたが

こうなのは昔からだから

お前もわかってると思うけど

これは褒め言葉でもあるよ

 

たとえいくつになったって

どれだけ経験を積んだって

ちいさな痛みに眼を向けて

そこでもがいているひとたちに

切実な共感とともに

想いを馳せることができるなら

それはそれでひとつの「才能」で

お前のかけがえのない特性だ

 

俺も昔はお前とも似た

考えで動いてもいて

そのうえで今の俺はお前と

違う視点でものを見てるけど

だからと言ってこれは別に

このくらいの歳になったときは

こういうふうに考えて

生きられるようになるもんだとか

お前を縛るようなものじゃない

 

お前はお前らしく年を取れ

全員の答えはひとつじゃない

ひとつにするべきものでさえない

だからそれぞれがそれぞれに

やりたいことをやってれば実は

うまく世界が回るもの

だからお前がどうしても

その生きかたしかできないのなら

それでもいいからそれをどこまでも

満足するまで貫いてみろ

 

俺はお前がお前だってことを

喜んでほしいだけなんだ

こいつはずっとこいつだったし

俺はずっと俺だったし

あいつはずっとあいつだった

そうやって年を重ねても

別に個性が消えるはずはなく

むしろそれぞれの特性は

さらに強まったと言えるけど

それでいいんだ

それがいいんだ

 

俺がどうしてお前のことを

応援してるかを知ったらいい

そもそも俺がお前のことを

応援してるとわかってほしい

だから自分を赦すことも

かといって開き直ることも

できないのならせめて少しでも

安らかに自分を見てやれ

「少しくらいほろ酔いでいろ」と

あいつが言っていたのだって

そういう意味でもあるんだからね

 

あんたの生きかたは私から

見れば笑っちゃうくらいだけれど

だけどだからこそあんたが私に

辛口を利くことだって

大目に見ておいてあげるよ

私は世界の有り様に

あんたほど興味はないけれど

あんたがどう生きていくのかに

それなりに興味はあるよ

 

あんたにはひとより多く

そして広く深く見通せる

眼と体験があるにはあるけど

それだって私から見れば

まだまだまだまだ 序の口だから

だからもっともっと深く

自分を掘ってご覧なさいな

 

それにあんたがこれからもずっと

ちいさなことで悩むんなら

私も笑っててあげるけど

私は笑っていられるけれど

あんたのことを私なんかより

はるかに大切に想ってる

ひとにとっては笑ってばかりも

いられないことだということも

どっかに憶えておきなさい

そしてほんとのほんとには

いつも私が言うとおり

女のほうが男なんかより

はるかに大きく深いんだから

あんたもそのときが来たときは

少し甘えてみてごらん

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