障碍者にとってこそサイト運営が「割に合う」と感じられる理由

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海で釣りをする男の子

どんなことでも、それを長く続けられるかはそこに「やりがい」が見出されるかがカギだと言ってもいいと思う。そしてその「やりがい」を生み出す要素は、「誰かの役に立っている」とか、「自分のためになっている」とかいろいろあると思うけど、今が資本主義社会である以上は、「費用対効果が割に合う」っていうことも決して無視できない要素だと思う。

「時給100円以下」なんてことを考え出したら、バカバカしく感じられても無理はない

そう考えると、「サイトを運営する」なんていうのは、基本的にはとんでもなく効率の悪いことだ。前に

僕がなにかを伝えたいと思うのは、まず誰よりも自分のためだ
昔「24時間残念営業」ってサイトがあった。最初に読んだ文章がなんだったかは憶えてないんだけど、それからちょこちょこ読むようになった。でもその...

のなかでも書いたけど、

特に個人の小規模な「ブログ」の場合、その7割は半年以内に、そして9割は1年以内に、更新をやめてしまうという説もある。

この理由は、

書くことがなくなったから……

とか

文章にまとめるのがけっこうキツいから……

とかいろんな理由は挙げられるだろうけど、結局のところ

懸けた時間に対して、報酬があまりにも少ないんだもん……

っていうのも大きいんだろうと思う。

確かに、数あるサイト運営者のなかには「月収100万円」とか言ってサイトからの収入だけで充分すぎるくらいのお金を得るひともいるようだけど、大多数はそんなことない。

しかも文章を書いたりその材料を探したりする労力から考えると、ほとんどのひとがサイトを運営しても「時給100円以下」になるのが実情だと言われてるし、僕自身の実感から言ってもそのとおりだと思う。

だから、そこに眼を向けて考えるなら、こんな「割の合わない仕事」なんか早くやめて、コンビニのバイトでも、なんなら空き缶拾いにでも行ったほうがずっとましだと思ったとしても、まったく不思議じゃないと思う。

だけどそれでも、障碍者の「工賃」よりは、ずっと高給だ

でもこの「割に合わない」っていう感覚はあくまでも今の日本の多数派に属するひとたちから見てそうだと言ってるんであって、そうじゃないひとたちから見ればその意味は大きく変わる。その一例が、僕も含めた障碍者だ。このサイトの最初のほうで、僕は

賃金がマイナスになる「作業所」なんて、実質的には「託児所」みたいなものだよね
このサイトの最初のほうで、自分の実生活と実感を踏まえながら、「障碍者」の経済について書いた。そしてそこで、「一般就労」は茨の...

っていう文章を書いた。ここで言う「賃金がマイナス」っていう意味は一般的な感覚からはかけ離れているとも思うけど、実際に起こることだ。そして正確に言えばそれは「賃金」ですらなくて、最低賃金の縛りすら受けない「工賃」という扱いになっている。そしてそこでは、「時給100円以下」っていうのはまったく珍しくないどころか、「マイナス」であることから考えれば、ずっと高給だとすら言えるんだ。

このあたりの実情は、こんな文章を併せて読んでもらえれば、より理解していただけるのではないかと思います。

働き始めて1ヶ月、初めて給料をもらう日が来ました。

「一日大体4時間働いて、週2回の勤務。勤務時間は少ないけど、時給500円で考えても、500円×4時間×8回で1万6000円だぜ。ぐへへ」なんて思っていたら、給料(工賃というらしい)は何と驚きの安さ2000円未満でした。たとえ2000円だったとしても時給にして62.5円です。

(中略)

と、話はそこで終わらず、ここから昼食代と車での送迎代が差し引かれます。

昼食代は一日500円。送迎代も1往復500円だったと思います。

さてそこで、先程の給料から、これらの費用を聞くと月の収入は、マイナス6000円ぐらいでした。昼食は、食べさしてもらっているんだからいいとして、それを差し引いてもマイナス2000円オーバーです。交通費の分だけ損をします。

働いて、お金を入得るつもりで行ってたはずなんですが、働けば働くほどマイナスになるという不思議な状態に…。

「月給-6000円…。」

その後、かなりモチベーションが下がったのは言うまでもありません。

先日、「時給83円はまだ高給!?障害者作業所の給料が安いワケ」という記事を書きました。 これは、僕がテレビの障害者作業所の特集を見て書いたものです。そもそもなんで、その特集を見たかというと僕自身も、作業所で働いていたこともあって「他の

だから障碍者にとってのサイト運営は意外と「割に合う仕事」だ

こうして見ると、大多数のひとたちにとって「圧倒的に割に合わない」(最低賃金の7分の1以下)と思われるサイト運営は、障碍者から見ると一転して「むしろ割に合う仕事」に思えてくる理由がわかると思う。だって、少なくともマイナスではないんだから!

もちろんそれだってお金のためだけなら続けられない。だけど僕の場合はここに、

自分の想いを伝えられるし、あなたの話も聴けるし、いろんなひととの輪が拡がる

っていうやりがいも同時に見出だせている。だからともかく、行けるところまでは行ってみようと思ってるんだ。それにこんなちいさなサイトですら、最近はついに、ドメイン代とかサーバー代とかを差し引いた、損益分岐点を突破したんだから!

もし僕が作業所を作るとしたら、こうやって「自分の視点から見えること・思うことをみんなで発信し続ける」ってことをやってみるかもしれないと思う。だけど実はそんなこと、わざわざ「作業所」なんてかたちを作ってやる必要もない。だってあなただってその気になれば、今すぐにでも始められるんだもん!

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