こどもたちの「心の輪を広げる体験作文」に、僕も強く励まされた

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みんなでつないだ輪

たまたま、こんなものを見つけた。

「心の輪を広げる体験作文」というのが、毎年募集されていた

それは、「心の輪を広げる体験作文」というものだった。これは「障害者週間のポスター」と同時に、毎年募集されるもので、いつから始まったのかはわからないけど、今とりあえず

心の輪を広げる体験作文
検索

って検索してみただけでも、少なくとも平成20年度からは行われてることがわかった。そしてこれは内閣府と各都道府県・政令指定都市がいわゆる「共生社会」を実現するために行っていることのようなんだけど、そこで公開されていた入賞作品には、僕も強く励まされたんだ。

特に僕の心に響いた作品を、いくつか紹介する

この募集は「小学生部門」、「中学生部門」、「高校生・一般部門」の3部門に分かれていて、それぞれ最優秀賞1編、優秀賞3編及び佳作5編以内を選定することになっている。だからそれは今ウェブ上で公開されてるだけでもかなりの数になっているんだけど、そのなかでも特に僕の心に響いた作品の一部を、ここでいくつか紹介しようと思う。

まずは、昨年(平成27年度)の中学生部門の優秀賞作品、「差別」だ。

私には、七才年下の従弟がいる。隣に住んでいる父方の伯父の子供だ。結婚して五年、なかなか子供ができなかった伯父さんに子供ができたと聞いた時、私自身もちょっとうれしかった。産まれた日にはすぐ病院まで見に行って喜んでいたのを覚えている。しかし、産まれて二、三日して伯父さんから聞いた時ショックをうけた。

「産まれてきた子供が障害者かもしれない。ダウン症かも。」

と言われた。私の同級生にも同じダウン症の子がいて、その子と同じかと思うとどの様に接していいのか私自身分からなくなった。検査の結果やはりダウン症だと言う事が分かった。小さい時はダウン症がどういう障害かが分からなかったが、調べてみると、先天性の障害で染色体の異常からうまれると言うことが分かった。けど、自分の従弟だけはそうであったとしても普通の生活ができるに違いないと思っていたが、やっぱり健常児と比べたらとんでもなく違っていた。

これはこのひとの素直な感想だと思う。でも最初に受けたその印象が、付き合いが深まるにつれてどう変わっていったのか、ぜひ読んでみてほしい。

次は、平成20年度の高校・一般部門の最優秀賞作品、「ありのままに受け止め、受け入れてくれた子どもたち」だ。

彼らのほとんどが障害者に初めて出会う子どもたちだった。彼らは、私の障害について率直に質問してくれた。「何で歩けんの?」「事故?病気?」「どっか痛いの?」「罰が当たったんでしょ?」等々。私の言語障害について、子どもたちは特に関心があったようで、「なんで、そんな変な声なん?」「意味、全然わからん!」「ちゃんと日本語しゃべってよ!」等の言葉が飛び交った。

最初はこんなところから始まったこどもたちとの関わりが、1年9か月のなかでどんなふうに変わっていったのか、これは僕の体験ともかなり共通するところがあった。ぜひ読んでみてほしい。

最後に紹介するのは、僕がいちばん励まされた作品、平成23年度の中学生部門最優秀作品、「友から学んだこと」だ。

その友達と知り合ったのは僕が小学五年生の頃、四年前です。僕が野球の試合に出るようになり、対戦相手だった子と友達になった。その子は同級生と思えないくらいに野球が上手だった。ポジションも一緒だった。試合にも負けた。僕はとても悔しかった。「絶対に負けたくない」この気持ちを胸に僕は一生懸命練習した。小学生の最後の大会の決勝戦でそのライバルのいるチームと戦った。延長戦で僕のチームが優勝することが出来た。でも僕は勝ったとは思えなかった。だから中学生になっても別のチームで戦っていくことを約束した。しかしその友達といるチームとの試合があっても友達はいなかった。

友達は障害者になっていました。障害者になって三年になります。三年前のある日を境に突然障害者になってしまったのです。原因は病気です。本当に急な出来事でした。当時僕は大きなショックで友達を受け入れることができませんでした。

この彼がこのあとどんな気持ちに至ったのか、それを読むと僕もほんとに深く励まされた。そしてそのあとこの作文を書いた中村誠さんが、2年前の2014年、第96回夏の甲子園で優勝した大阪桐蔭高校の主将だったということを知った。当たり前だけど、みんなそれぞれ成長していく。そしてひとの心は変わっていく。でも僕は彼が今でもこのときの気持ちを持ち続けてくれていること、そしてこれからもずっと持ち続けていてくれることを、心から願っている。

未来を担うこどもたちの心が、なによりの希望だ

僕がこれを読んで改めて思ったことは、

こどもたちがどんな想いや考えを持ってくれるかが、なにより大切なことだ

ってことだ。だってやっぱり、こどもたちが未来を担う先頭に立つことになる存在なんだから。でももちろん、そんなこどもたちにどんな影響が与えられるかは、周囲のひとたちにかかっているところも大きいと思う。だから僕も、自分のできることを通して、こどもたちがみんなで笑える社会を作っていけるように、少しでも手助けができたらいいと思う。僕がいつも周りにどんな想いを与えているのか、ちゃんと向き合っていたいと思う。そして今年度もどんな作品が読めるのか、今からとても楽しみだ。

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