「忙しい」という言葉を言い換えるのにいい表現をやっと見つけた

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忙しそうな女性

前に

誰かの定義に惑わされたくないから、自分の言葉は自分で選ぶ
もう気付いてるひともいると思うけど、このサイトではずっと「障碍者」とか「障碍」っていう表記をし続けている。でも今の日本では「障害」っていう表...

って文章も書いたけど、腑に落ちなくて自分では遣いたくない表現っていうのはいくつかある。僕にとって

忙しい!

っていうのもそのひとつだったんだ。

「いそがしい」ってひらがなにしてみることが多かったけど……

これは別に僕独りだけじゃないと思うんだけど、「忙しい」っていう表現が「心を亡くす」って書くのを見て、その意味を知っていながらこの言葉を遣うのにとても抵抗があった。だから今までも相手に直接、

お忙しいですね!

なんて言うことはほとんどなかったんだけど、書き言葉でどうしてもいい言い換えが見つからなかったときは、

おいそがしいところすみません

なんてひらがなにして書くことで和らげようとしてみることが多かった。でも、個人的にはまだ腑に落ちてなかったんだ。

そのモヤモヤを解消するヒントは、「江戸しぐさ」にあった

そんなとき、

江戸時代にも、「忙しい」っていう表現は避けられてたみたいだよ

って話を聴いた。それで自分でも少し調べてみたら、確かにこんな話が書いてあった。

江戸の町では、人と出会った時などに、「忙しそうですね」と、声を掛けられることを非常に嫌ったそうです。何故なら、「忙」という字は、「忄(りっしんべん)」に「亡くす」と書き、このりっしんべんは、心を表す偏(へん)であり、すなわち、「忙」は、心を亡くすという解釈となります。ですので、心を大切にする江戸の人にとっては、「忙しい」という言葉が禁句だったのです。

僕はこれを見つけて、ほんとに嬉しかった。だってこの感覚はまさに僕のモヤモヤそのものだったからだ。じゃあその意識を共有していた江戸時代のひとたちはどうしていたんだろう?それは続きに書いてある。

江戸の町などで、忙しそうにしている人に出会い、その方に声掛けをする場合は、「忙しい」という言葉を使わず、「ご多用のところ・・・」といった言葉掛けをし、また、答える側は、「雑用に追われておりまして・・・」など、「忙しい」という言葉は避けたとのことです。どんなに忙しくても、心を忘れないようにするために、その戒めとして「忙しい」という言葉を口に出さないという江戸しぐさの心得なのです。

ただもう少し調べてみると、この「江戸しぐさ」は多少「創作された」部分もあるって言うひともいるみたいだけど(『江戸しぐさの終焉』なんて本もある)、それでもこの表現自体は、今でもそのまま活かせるものだ。僕もさっそく今度からは、この言葉を遣っていこうと思う。

きっと大切なのは、言葉をていねいに使うことだ

そしてここから教えてもらえることは、別にこの「忙しい」に限ったことじゃないと思う。昔から日本には「言霊思想」っていうのがあって、『古今和歌集』にも、

やまとうたは、人の心を種として、よろずの言の葉とぞなれりける

って書かれてる。これを今の僕なりの理解でざっくり言うと、

言葉はそのひとの心を表すものだし、それは世界を動かすくらいの力を持つものでもあるから、よく選んで、ていねいに遣いなさいね

ってことなんだと思う。そして実際、現代人は忙しい。ほんとに、心を亡くしているひとも多いと思う。そしてそんなひとが、ますます

あぁ忙しい忙しい!

なんて言ってもいる。そんななかで、「言葉をよく選んで、ていねいに遣う」なんてのは、「時間の無駄遣い」でしかないように思うかもしれない。でも、鶏が先か卵が先かはわかんないけど、

忙しい忙しいっていう言葉が、さらに心を追い詰めてる

ような気もするんだ。だから僕も今回せっかく知った先人の知恵を活かして、もっと自分の言葉と向き合っていこうと思う。

「発想」を転換しながら、「現実」に対処してほしい

でもきっとあなたはほんとに忙しいんだろう。やることに追われて、自分の時間も持てず、心をすり減らしているひともいるだろう。でもそんなあなたにもし、

「やることがある」ってことは、「充実してる」ってことでもある

って思ってもらえたら僕は嬉しい。だって

僕よりあなたがやることが多いのは、あなたのほうが必要とされてるから

でしょう?それはある意味、「やることがないひと」から見れば、羨ましいことでもある。

でもだからと言って、どうしようもないところまで、自分を追い詰める必要もないと思う。だから

あなたがほんとに「忙しい」なら、少しはゆっくり休んでほしい

とも思う。そしてお互いが無理をせずに支え合って「充実した日々」を送れるようになればいい。そうだ、だからもし僕があなたに会ったら、

忙しいでしょう?

なんて言う代わりに

充実してるでしょう?

っていうことにしよう。でももしそれにあなたが

そんなことないよ……

って言うんなら、僕はあなたにこう言ってみようと思う。

じゃあ一緒に、楽しく生きられる方法を考えてみようよ!

コメント

  1. ネコ より:

    なるほど。

    まったく同じ言葉でも、状況や、その人の表情なんかで相手の受け取り方が違ったりするので、オレ個人的には、あんまり言葉にこだわらないようにしています。

    ビートたけしが「ダンカン、バカ野郎!」って言ったとしても、

    「弟子に向かって暴言を吐くとは…。たけしは酷い人だ」ってならないしね。

    ダンカンも「たけしに罵倒された!」とは思わないし。

    オレは元々はあんまり大らかな性格じゃなかったので、逆に、何事も神経質になり過ぎないように気をつけています。

    • ネコさん、こんばんは。

      確かに相手との信頼関係や表情なんかで言葉の意味はけっこう変わりますよね。

      ただ僕がこういうところで書く文章は「不特定多数」に読まれるってことになっちゃうし、そう思うといろいろ気になってくるのがあるんですが、おっしゃるとおりあんまり気にし過ぎないようにはしようと思います。
      それでうまく伝わってない部分があったら、ぜひ突っ込んで訊いてきてください。

      よろしくお願いします。

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