マタニティ・ゲノム。出生前診断の技術はますます進化していってるけど……

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差し出された手

前に、

「出生前診断」が拡がれば拡がるほど、社会が失っていくもの
僕が「出生前診断」というものを知ったのは、確か2013年くらいだったと思う。その頃から、もうこの話題は賛否両論を巻き起こしていたけれど、世間...

って書いたように、僕は今日本でもどんどん行われている出生前診断には、とても怖さを感じているし、せめてもう少し、慎重に考えてほしいと思っている。でも、そこに「需要」がある限り、それは必ず「供給」されるんだから、この社会の多数派の価値観が変わらないのなら、この流れはきっと止まらないんだろうと思ってもいた。そして、それはやっぱり、より具体的な「現実」として、突きつけられてきた。

「マタニティ・ゲノム」によって、胎児の全染色体の異常を、事前に調べられるようになった

まず、このニュースを読んでみてほしい。

胎児の全染色体、妊婦の血液で異常検出可能に

妊婦の血液で胎児の病気を調べる新型出生前検査を実施している米国の検査会社「シーケノム」は、すべての染色体にある異常を検出できる新しい検査法を開発したと、7日まで京都市で開かれた国際人類遺伝学会で報告した。

報告された新検査は「マタニティ・ゲノム」。妊婦の血液中に流れこんだ胎盤のDNAの断片から胎児の病気を調べる。従来の検査では、ダウン症など一部の染色体が3本ある疾患や特定の染色体の欠損などしか調べることができなかった。新しい検査では、すべての染色体について、一定の長さ以上のDNA配列の欠損や重複の可能性を調べることができるという。

米国では昨年夏に実用化されており、約1100人の妊婦の検査では、おなかに針を刺して行う従来の羊水検査でもわからなかった複雑な染色体異常が検出できた例もあるとしている。

 妊婦の血液で胎児の病気を調べる新型出生前検査を実施している米国の検査会社「シーケノム」は、すべての染色体にある異常を検出できる新しい検査法を開発したと、7日まで京都市で開かれた国際人類遺伝学会で報告した。  報告された新検査は「マタニティ

やっぱり、この動きは世のなかの多数派の価値観に沿ったものなんだ

僕はこれを読んで、

やっぱり、来るものが来たか……。

と思った。でもこれはかなり新しいニュースだし、これはここに書かれてるように「シーケノム」(Sequenom)っていうアメリカの会社の技術だから、今はまだ日本語で読める情報とかもかなり限られてる。でも、これに対する『2ちゃんねる』のスレッド、

なんかを見てみても、やっぱりこれを肯定的に捉えるひとたちはかなりいるんだと思う。もちろん、ネット上の匿名の意見が社会のすべての意見だなんて思わないし、なかには、

人間のDNA の解析が進めば、出生前検査等の技術も進むでしょう。

「あなたの子どもは男の子です」

「あなたの子どもは算数が苦手です」

「あなたの子どもは30代で頭髪が薄くなります」

「あなたの子どもには知的障害があります」

「あなたの子どもは生後1週間以内に死にます」

――これらの中で、「生まれてこなくていい」のはどの子ですか。
どこに「健康」「健常」は定義されるのでしょうか。

なんて書き込みもある。そしてそれは、僕自身の考えかたにもとても近いと思う。でもそんな意見にも、

極限まで進化して欲しい。それに対する援助も惜しむ必要が無い。

全ての出生する人間が、一切の欠点無く出生された場合には、人は星の果てまで、地球の全てを支配する事ができる。YHWH等は問題とならない。

とか、

人生かけて育てるのは自分なんだし、

命の選別して何が悪いのかさっぱりわからない

これいこうダウン症生まれても保険適用外で補助無しだな

個人的趣味で産んだ結果だろ?

いい刺激→なりません。

兄弟児は迷惑しかかけられません。

支え合って→全く無理です。

兄弟児が迷惑かけられ続けるのみ

親の知能が低すぎる。。

みたいな意見が出されてた。そしてなにより、

こういった技術が開発されて、進化していること自体が、この技術を待ち望んで、利用しようとしている賛成派が多いことを、端的に示している

と思う。だって、誰も望んでない技術は作られないし、多数派が反対しているなら、それは抑制されるはずなんだから。

でも、たとえ流れを変えられないとしても、僕は僕の気持ちを、伝え続ける

それに、自分自身が障碍者だというひとの書き込みでも、

良かった。先天性疾患持ちをかなり予防できる。俺はAS&ADHD持ちだから、必ず妊婦に受診を義務づけて欲しい。

悲劇の再生産はごめんだ。

とか、

近代的合理主義的思考が出来る人間がいることは良いことだ。

「全ての」妊娠者の義務にして良い。勿論費用&中絶費用は公費持ちで良いだろう。

直接強制も認めて良い。

先天性精神疾患持ちの俺は、そう考える。

なんていう意見が出てるくらいだから、少なくとも現時点では、僕のような「恐怖」を感じているひとは、間違いなく少数派なんだろう。でも、だからと言って僕には僕なりの想いがあるし、それは冒頭で引用したこないだの文章にも書いたとおりだ。でもそれで、社会の流れは止められないのかもしれないけど、それでも僕は、自分なりのこの正直な想いを、伝えていきたいと思う。あと、僕はこのニュースを読んで、前に見た『ガタカ』(GATTACA)っていう映画を思い出した。もしよかったら、あなたにも見てみてほしいと思う。そして僕が改めて言いたいことは、

僕は、生まれてきてよかったし、生き延びられてよかった

ってことだ。それを「負け惜しみ」だと言われようがなんだろうが、僕は生きている限りそれを、言い続けたいと思う。

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